ざっと予想図をみて、東京でこんな大雨になるとは思えませんでした。
850hPaの相当温位予想の外れがあった為ですが、それでもイメージがつかめませんでしたので、少しまとめてみました。
1.総観場
500hPa25日09時
21時
東谷の場で、前線を考えなければ関東は晴天ベースで、しばらく続いている不安定を中心に考えるケースです。
850hPa09時
UCL(アッパーコールドロー)により関東の東にやや冷たい乾燥ができてゆっくりと関東に接近する場に思えます。乾燥域がはいれば関東の天気は回復するはずだと思います。
21時
UCLから垂れ下がった12℃線は東へ進み、関東はやや昇温したようです。
正直、総観場から警報クラスの現象は想像できません。
2.予想と実況
9時の館野温位エマグラム
地表付近には分厚くエネルギーが溜まっていますが、この時点で館野で対流現象は起こっていません。
9時
850hPa気温
850hPa14℃の飽和相当温位は335kです。
850hPa相当温位
私は東京付近の高相当温位を不自然に思いました。
どうしてこんなものが残るのか不思議です。
ひょっとするとヒートアイランドをモデルに組み込んでいるのかもしれません。
まあ、そのうちわかるでしょう。
乾燥域が関東南部に入ってくるイメージなのですが・・
風は弱くAとBの乾燥域に挟まれ東京の330kの相当温位の塊は動けなかったようです。
どうして混ざらないのか不思議ですが・・混ざらない。
925hPa相当温位
伊豆半島の北に小さく335kの相当温位を表現しています。
9時の東電レーダー
850hPaの気温と925hPaの相当温位は正確に表現していると思います。
12時
850hPa気温
850hPa相当温位
925hPa相当温位
東京から千葉県に335kの高い相当温位域が計算され、850hPaの330kエリアと一部重なっています。
重なっている部分はCAPEが大きいと判断できます。
山梨県を中心計算されている335k以上の高相当温位は東京の多摩や神奈川東部にもかかってきたように見えます。
12時東電レーダーによる実況
モデルは非常によく実況を予想していると思います。
気象庁のレーダー
モデルから多摩のエコーと東京のエコーの成因は別と考えてよいでしょう。
次のグラフは2013年06月25日、横浜、東京と千葉の地上相当温位です。
15時
850hPa気温
14℃の飽和相当温位は335k、15℃は338kです。
850hPa相当温位
925hPa相当温位
多摩にあった335k千葉県まで広がった(重なった)と考えられます。
15時の実況
925hPaの相当温位から受けるイメージより弱い感じがします。
ちょっとあてにできるかわかりませんが河口湖と奥日光の飽和相当温位と相当温位を示します。
河口湖の気圧は912~914hPa、奥日光は867~870hPaでした。
標高860m
標高1291m
18時
850hPa気温
850hPa相当温位
925hPaの相当温位
18時実況
実況は関東の平野部が弱くなっています。
850hPaの温度はもっと昇温しているのかもしれません。
925hPaの上で乾燥域が入ってきたのかなあ?
よくわかりません。
925hPaの上で乾燥域が入ってきたのかなあ?
よくわかりません。
21時
850hPa気温
925hPa相当温位
21時実況
新しいイニシャルの21時をみます。
850hPa気温
850hPa14℃の飽和相当温位は335k、15℃は338kです。
925hPa相当温位
925hPaの相当温位は高くやはり気持ちが悪いです。
実況は弱すぎるとおもいますが、館野の実況は
地表付近の空気が自由対流高度まで達すれば10000m程度まであがりますが、海上からの水蒸気の供給はありません。
925と850hPaの間で乾燥域が入ってきたと考えるべきかもしれません。
925と850hPaの間で乾燥域が入ってきたと考えるべきかもしれません。
地表付近の高相当温位層はかなり薄くエコーを発達させる元気はなくなったようです。
地上の相当温位を監視する予報官はいないかもしれません。
温位エマグラム利用している予報官も少ないのだろうなあと想像します。
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