2013年9月12日木曜日

20113年9月12日 谷が通るようです

20113912
しばらく、資料を見ていませんでしたので練習がてら見てみました。

高層資料
201391121
300hPa

強風帯は2本あり、南のものが日本海で東西に走っています。
系(擾乱)の動きは速いかもしれません。

500hPa

日本海中部に谷は進んできそうです。
6時すでに能登半島に発達した雨雲がかかりました。
感じは上滑りの印象=界雷をもたらす可能性は低いと言う印象です。
予報は新潟を中心に雷表現していますから印象より不安定なのかもしれません。
能登半島のエコーが気になった可能性もありますが・・
予想図をみていけば判断できるでしょう。

700hPa

晴天ベースなら太平洋側は山越えで気温が上がりそうです。日本海は谷前面で輪島から北で湿っていますが太平洋側はおおむね乾燥しています。

系(擾乱)の動きは速そうで、850hPaの西側には新たな寒気もないので、今日一日の一過性の現象のようです。

温位エマグラム
201391121
館野


1800から3000mに安定層(対流抑止層)があります。
350kを超える下層の暖湿が入れば、警戒しなければなりません。

輪島

自由対流高度は1500m程度とみてよさそうです。
7000m程度まで上がりそうです。
下層の暖湿が予想されれば注意すべきです。
まだ、予想図を見ていない時点での印象ですが、4時の輪島のエコーをみれば雷表現は適当だと思います。

850hPa相当温位予想
20139129時予想


912日06時予想
結果論ですが、能登から新潟県あたりで、やや北風成分をもった風と西風が収束しているのかもしれません。
能登のエコーをみれば当然の考え方だとは思いますが・・


長野・山梨辺りでしょうか。日変化的に相当温位が高くなったと思いますが・・
西日本では高気圧性の循環が見られます。


モデルです。
91121時イニシャル

925hPaの相当温位と風に850hPaの飽和相当温位(=温度)を重ねました・
850hPa18℃の飽和相当温度350kです。
内陸で高相当温位が解析されていますが、水蒸気の供給はありませんので実況でなにもなければ気にすることはないようです。

9126時予想


能登半島に345kの相当温位がつっかける予想です。
能登半島の850hPaの温度予想は16℃で飽和相当温位は342kです。
モデルは不安定を予想しています。
雲頂高度が確認できませんが(気象庁では確認できます)温位エマグラムから8000m程度ではないかと想像します。
内陸から暖湿が供給されているように見えるのが気になりますが、実況資料がモデルを支持しているならモデルを信じるわけです。
西から来たものが押し下げられた結果かもしれません。
確かめるには時間がかかりますので、先へ進みます。

9129時予想


不安定域は新潟県下越にかかる予想です。
820分、エコーは新潟県上越海上へ接近してきました。
925hPaの風は西風ですから、能登半島の影響が無くなった時点で一気に下越に流れ込みそうです。モデルを信じてよいと思います。(タイミングは1時間くらい遅れるかもしれませんが・・)
こうしたときは、下層風の収束を注意しなければなりませんが、そうしたことはなさそうです。

四国の高相当温位域はこれから拡大するのですが・・水蒸気の供給が無いように思えるですが・・資料がないのでこれ以降触れません。

91212時予想

西日本はどう判断してよいかわかりません。
850hPaの相当温位予想では内陸に高相当温位域が入り込む予想にみえますが、925hPaでは水蒸気が供給されているか判断できません。
カンニングして福井の予報を見ると「昼前から昼過ぎ雨」所により「朝から夕方雷」
でした。
「嶺北は乾燥空気が入りそうなのでちょっと悪すぎるかな?」って印象を持ちました。
しかし、たくさんの資料を見た結果なのでしょうから・・信用するしかないか?
この時点で、関東に暖湿は入っていない予想になっています。
この風系で、何故気温が上がるのかって気もしますが、850hPa18℃で、乾燥断熱で地上まで下せば+15℃で33℃になるので不思議はないようです。
乾燥した暑さってことかもしれません。(沿岸は知りませんが・・)

9月1215

福井はやはり、乾燥空気が入りそうです。実際に予報を出せるか別ですが岐阜県の山岳で熱雷があるかどうかかもしれません。
新潟県の山沿い付近も同じです。
日変化的に相当温位が高く計算されていますので、多分、曇天なら割り引くべきで、加えて海上から乾燥空気(低相当温位)が入ってくるので広範囲の雷雨にはならないと考えます。
群馬・栃木の雷もかなり限定的ではないかと思います。(私の考えは間違えかもしれません。925と850hPaだけで考えるのかなり無理な話なのです。)

91218

長野県はわかりませんが、やはり、熱雷のイメージは弱いです。
相当温位の集中帯が気になりますが、これもモデルは「乾燥空気がありますよ」と言っているように思います。


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よく予報士が使う湿った空気ですが・・・
予想資料を見ずに使う方が多いように思います。
手に入りやすいのはFXJP854で、850hPaの相当温位予想です。
FXJP854を見る限り、9月12日に関東に湿った空気は入りません。
どこの高さに湿った空気が入ると解説して頂けるとうれしい。


高層実況とFXJP854の色塗りは毎日実行して下さい。

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1時間30ミリ程度の雨が降り続けば、災害が起きてもおかしくありません。
天気予報を外してこうした雨が降ることがありますが、そうした場合、NHKラジオに相談するのは間違えです。
新潟県下越では、下層風の収束でこうした雨が降り続き警報クラスの雨になることがあります。
こうした話題に対して、NHKは地元気象台に問い合わせるようするべきです。
1時間30ミリ程度は、放送したとおり、「どしゃ降り」です。
地元気象台に確認もせず、「弱まります」と放送するのはいかに危険か認識して下さい。





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